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クリニックの持続化補助金2026|対象外の事業形態に要注意

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クリニックの小規模事業者持続化補助金 第20回ガイド

この記事の結論

クリニックは小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回に補助上限50万円・補助率2/3で申請できます。対象になるのは販路開拓等の取組にかかる8区分の経費で、交付決定日以降に発生し補助事業期間中に支払が完了したものに限られます。事業支援計画書(様式4)の発行受付締切は2026年12月4日(金)、申請受付締切は2026年12月15日(火)17:00です。

クリニックは業種分類上はサービス業(宿泊業・娯楽業を除く)にあたり、小規模事業者の基準は常時使用する従業員5人以下です。しかし公募要領は「対象外の事業形態(明記された例)」として医師・歯科医師・助産師、および医療法人を明記しており、医師個人が開業する診療所や医療法人が運営するクリニックは、この人数基準を満たしていても補助対象になりません。日本では診療所の開設者は医師本人か医療法人に限られるのが原則のため、一般的なクリニックの多くはこの補助金を使えない点をまず押さえておく必要があります。加えて、保険診療報酬が適用される診療行為自体は、対象事業の要件でも国の他制度と類似する事業として対象外とされる考え方が示されています。クリニックに関連する事業で申請を検討する場合は、事業の実施主体が医師個人でも医療法人でもない形態にあたるかどうかを、まず商工会・商工会議所や専門家に確認することが欠かせません。

項目内容
制度名小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回
補助上限(通常枠)50万円
補助率2/3(賃金引上げ特例に取り組む事業者のうち、直近1期または直近1年間の課税所得金額がゼロ以下の事業者は3/4)
インボイス特例補助上限に50万円上乗せ
賃金引上げ特例補助上限に150万円上乗せ(両特例で200万円上乗せ・最大250万円)
申請受付2026年11月5日(木) から 2026年12月15日(火)17:00
様式4 発行受付締切2026年12月4日(金)
申請方法電子申請(GビズIDプライムが必要)

出典:公募要領 第8版(2026年7月21日)

クリニックは補助対象になるか

クリニックが補助対象になるかは、業種ごとの「常時使用する従業員の数」で判定されます。業種の判定は、現に行っている事業の業態または今後予定している業態によって行います。

業種常時使用する従業員の数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

会社役員と同居の親族従業員、日雇労働者、2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者、試用期間中の者は「常時使用する従業員」に含まれません。

対象にならない事業者

医師・歯科医師・助産師、医療法人、一般社団法人・公益社団法人、一般財団法人・公益財団法人、学校法人、宗教法人、農事組合法人、社会福祉法人、協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)、系統出荷による収入のみである個人農業者、申請時点で開業していない創業予定者、任意団体は補助対象になりません。小規模事業者持続化補助金<創業型>との重複申請はできません(同時に申請できません)。

クリニックの典型的な使い方と対象経費

クリニックが販路開拓の取組を組み立てるとき、補助対象経費のどの区分に当てはめるかを整理しました。経費区分は公募要領の8区分(機械装置等費・広報費・ウェブサイト関連費・展示会等出展費・旅費・新商品開発費・借料・委託・外注費)に限られます。

ウェブサイト関連費で申請する

取組の例:診療案内やWeb予約フォームを備えたホームページを新設する場面

審査で説得力を持つ理由:一般の小規模事業者であれば新たな集患経路として説明しやすい経費区分だが、医師個人や医療法人が事業主体のクリニックはそもそも対象外のため計上できない

広報費で申請する

取組の例:診療科目の追加や受付時間の変更を知らせるチラシを配布する場面

審査で説得力を持つ理由:訴求先が明確で本来は説明しやすい経費区分だが、対象外の事業形態にあたるクリニックでは活用できない

機械装置等費で申請する

取組の例:検査機器や医療用モニターを入れ替える場面

審査で説得力を持つ理由:診療の質向上につながる投資として説明しやすい経費区分だが、対象外の事業形態にあたるクリニックでは計上できない

委託・外注費で申請する

取組の例:待合室や受付まわりの内装改修を外部業者に委託する場面

審査で説得力を持つ理由:患者の受診環境改善として説明しやすい経費区分だが、対象外の事業形態にあたるクリニックでは活用できない

新商品開発費で申請する

取組の例:自由診療メニューとして新しい検診プログラムを試験導入する場面

審査で説得力を持つ理由:新サービス開発として説明しやすい経費区分だが、対象外の事業形態にあたるクリニックでは活用できない

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クリニックの経営計画(様式2・様式3)の書き方

審査は基礎審査と計画審査に分かれます。計画審査では次の4点が評価されます。

  • 自社の経営状況分析の妥当性
  • 経営方針・目標と今後のプランの適切性
  • 補助事業計画の有効性
  • 積算の透明・適切性

クリニックの場合、次の観点を経営計画に落とし込みます。

  1. まず自院の開設者が医師個人か医療法人かを確認し、対象外の事業形態に該当しないかを商工会議所・商工会に相談する。
  2. 対象外の事業形態に該当しないことが確認できた場合のみ、経営状況分析や販路開拓の取組を検討する。
  3. 保険診療報酬が適用される診療行為そのものは、対象事業として認められない可能性が高いことを踏まえて計画する。
  4. 自由診療メニューなど保険診療と重ならない取組がある場合は、その部分に絞って事業計画を組み立てる。
  5. 判断に迷う場合は、申請前に必ず商工会・商工会議所の窓口で個別確認を受ける。

提出する様式

様式名称備考
様式1持続化補助金事業に係る申請書申請システムに直接入力
様式2経営計画兼補助事業計画①申請システムに直接入力
様式3補助事業計画②申請システムに直接入力
様式4事業支援計画書地域の商工会・商工会議所が発行。発行受付締切は2026年12月4日(金)
様式5補助金交付申請書申請システムに直接入力
様式6宣誓・同意書申請システムに直接入力

クリニックが注意する対象外経費と不備

クリニックの申請でつまずきやすい点です。公募要領で対象外と明記されている経費は、計画に含めても補助されません。

対象外になりやすい経費・不備

  • 医師個人が開業する診療所は、公募要領で対象外の事業形態として明記されている。
  • 医療法人が運営するクリニックも、対象外の事業形態として明記されている。
  • 保険診療報酬が適用される診療行為と同一・類似の内容は、対象外となる事業の例として挙げられている。
  • 対象外の事業形態に該当するか不明なまま申請準備を進めると、書類作成の手間が無駄になる可能性がある。

補助対象経費は、次の3つの条件をすべて満たすものに限られます。

  1. 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
  2. 交付決定日以降に発生し補助事業期間中に支払が完了した経費
  3. 証憑資料等によって支払金額が確認できる経費

クリニックの準備物チェックリスト

クリニックが申請までに用意するものです。

  • 自院の開設者が医師個人か医療法人かの確認
  • 対象外の事業形態に該当しないかの商工会・商工会議所への事前相談
  • 保険診療と自由診療の売上・業務内容の切り分け整理
  • (対象外に該当しないことが確認できた場合の)直近の決算書・確定申告書
  • (同上)GビズID(プライムまたはメンバー)
  • (同上)事業支援計画書(様式4)発行依頼の準備

申請から補助金交付までの流れ

  1. GビズIDプライムの取得GビズIDで登録します
  2. 経営計画兼補助事業計画(様式2・様式3)の作成:事業者自身が検討した内容であることが必要です
  3. 事業支援計画書(様式4)の発行依頼:地域の商工会・商工会議所へ。発行受付締切は2026年12月4日(金)
  4. 申請:電子申請システムで提出。締切は2026年12月15日(火)17:00
  5. 採択発表:2027年3月頃(予定)
  6. 見積書等の提出:価格の妥当性を証明できる見積書等を提出(提出期限 2028年2月29日)
  7. 交付決定:交付決定日から補助事業を開始できます
  8. 補助事業の実施:実施期限は2028年3月31日(金)
  9. 実績報告書の提出:提出期限は2028年4月10日(月)
  10. 補助金の請求・交付:補助金は後払いです
  11. 事業効果等状況報告:補助事業終了から1年後の状況を報告します

交付決定前の発注は対象外です

補助対象になるのは交付決定日以降に発生した経費です。採択通知を受け取っただけでは発注できません。交付決定は採択発表から概ね1か月から2か月かかる場合があります。

経費区分ごとの上限や対象・対象外の線引きは、用途別ページで詳しく解説しています。

制度の全体像と申請実務は、あわせてお読みください。

よくある質問(FAQ)

A公募要領は「対象外の事業形態」として医師・歯科医師・助産師、および医療法人を明記しています。医師個人が開業する診療所や医療法人が運営するクリニックは、常時使用する従業員が5人以下でも対象になりません。申請準備を始める前に必ず確認してください。開業前の相談段階でこの点を把握しておけば、書類準備に時間をかける前に方針を決められます。
A持続化補助金は個人事業主のうち「商工業者」を対象者としており、公募要領で医師・歯科医師・助産師という事業形態が対象外と明記されているためです。医療法人も別に対象外の法人形態として挙げられており、開設者の形態そのものが判断基準になります。対象外の事業形態にあたる場合、人数基準を満たしていても審査以前の基礎審査で対象外と判断されます。
A対象外の事業形態にあたるかどうかは診療内容ではなく開設者の形態(医師個人・医療法人)で判断されるため、自由診療中心であっても対象外である可能性が高いです。個別の事情は商工会議所等に確認してください。自己判断での申請準備は避けましょう。自由診療の内容や保険診療との関係を詳しく説明しても、開設者の形態自体が変わらない限り判断は変わりません。
A助産師も対象外の事業形態として明記されています。訪問看護ステーション等、異なる業態が対象になるかは対象者要件を個別に確認する必要があります。医師個人・医療法人以外の形態かどうかがポイントになります。介護施設や薬局など医療・介護関連の他業種についても、対象外の事業形態や事業に該当しないか個別の確認が必要です。
A自己判断で準備を進めず、地域の商工会・商工会議所の窓口に事業形態を伝えて、対象者要件に該当するかどうかを事前に確認することをおすすめします。対象外と分かれば、書類作成にかかる時間や手間を無駄にせずに済みます。商工会・商工会議所は事業支援計画書(様式4)の発行窓口でもあるため、早い段階での相談が申請全体の効率化につながります。
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本記事の監修

齊木祐介(株式会社ASI 代表取締役)

AI・ロボティクスの導入支援、補助金・助成金の活用支援、専門メディアの運営など複数事業を統括。実務で得た知見をもとに、本サイトの情報を監修しています(運営:株式会社ASI)。

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