持続化補助金の申請代行の費用相場|行政書士と診断士
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公開: 2026年9月11日
更新: 2026年9月11日
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この記事の結論
持続化補助金の申請支援を専門家や業者に依頼する場合、その費用は補助金では賄えません。公募要領第8版のP.11〜21では、委託・外注費の説明のなかで応募書類作成費が対象外であると明記されています。
結論:支援費用は補助の対象外で全額自己負担
持続化補助金の申請支援を専門家や業者に依頼する場合、その費用は補助金では賄えません。公募要領第8版のP.11〜21では、委託・外注費の説明のなかで応募書類作成費が対象外であると明記されています。
加えて、コンサルティングやアドバイスの費用は原則として対象外です。例外として認められているのは、インボイス制度対応のための専門家相談費用だけです。税理士、公認会計士、弁護士の費用も対象外とされています。
補助金で支払える費用ではない
申請支援の費用は、補助対象経費に計上できません。採択されて補助金を受け取れたとしても、支援料はそれとは別に自己負担で支払うことになります。見積を検討するときは、補助金が入るから実質的に負担はないという考え方をしないでください。
| 費用 | 補助対象 | 根拠 |
| 応募書類作成費 | 対象外 | P.11〜21(委託・外注費の項) |
| コンサルティング・アドバイス費用 | 原則対象外 | P.18〜20 |
| インボイス制度対応のための専門家相談費用 | 例外的に対象(委託・外注費) | P.18〜20 |
| 税理士・公認会計士・弁護士の費用 | 対象外 | P.18〜20 |
| 成功報酬型・売上連動型の費用 | 対象外 | P.18〜20 |
この点を最初に確認しておくべき理由は、費用の判断が変わるからです。補助金で賄えるなら多少高くても構わない、という考え方が成り立たないため、支援料は純粋に自社の持ち出しとして採算を考えることになります。補助上限は基本50万円で、インボイス特例と賃金引上げ特例に該当すると最大250万円まで上乗せされますが(P.7〜11)、そこから支援料を差し引いた残りが実際の手残りです。
対象経費の全体像は対象経費一覧の記事、対象外になるものは対象外経費の記事で扱っています。
費用の一般的な形と、金額を書けない理由
申請支援の費用は、着手金と成功報酬を組み合わせる形が一般的です。着手金は契約時に支払う固定の費用、成功報酬は採択された場合に補助金額に応じて支払う費用という構成です。事業者によっては、月額の顧問料に含める形や、着手金なしで成功報酬のみという形もあります。
どの形であっても、支払う側にとって重要なのは総額と支払時期です。着手金が低くても成功報酬の割合が高ければ総額は大きくなりますし、逆もあります。契約の形だけを見て安い高いを判断しないでください。
ただし、これらの金額に公的な基準はありません。国や事務局が料金表を定めているわけではなく、業務の範囲も事業者ごとに違います。そのため本記事では具体的な金額の目安を書きません。相場という言葉で示される数字は出所が確認できないことが多く、金額だけを比べても支援の中身は判断できないためです。
| 費用の形 | 支払いのタイミング | 確認すべきこと |
| 着手金 | 契約時 | 不採択でも返金されないのが通常。何の業務に対する対価かを契約書で確認する |
| 成功報酬 | 採択後 | 採択時なのか、交付決定時なのか、入金時なのかを確認する |
| 月額の顧問料 | 毎月 | 申請支援が顧問業務に含まれるのか、別料金かを確認する |
| 実費 | 都度 | 交通費や郵送費などの扱いを確認する |
成功報酬の基準日を必ず確認する
採択発表は2027年3月頃の予定ですが、補助金が実際に入金されるのはさらに先です。採択の後に見積書等を提出して交付決定を受け、事業を実施し、実績報告を経て補助金額が確定してから請求と交付という流れになります(P.22〜26)。成功報酬の支払期日が採択時に設定されていると、補助金が入る前に支払う必要があります。資金繰りに直結するので、契約前に確認してください。
補助金が実際に振り込まれる時期については精算払いと入金の記事で詳しく扱っています。
成功報酬にまつわる2つの注意点
成功報酬という形そのものが禁じられているわけではありません。ただし、持続化補助金の制度上、注意すべき点が2つあります。
1. 成功報酬型の費用は補助対象経費にならない
公募要領の共通の対象外経費には、成功報酬型・売上連動型の費用が挙げられています(P.18〜20)。これは支援料に限らず、補助事業のなかで成果に連動して支払う契約全般にかかわる規定です。補助事業の経費として何かを外注するときにも、成功報酬型の契約は避ける必要があります。
2. 報酬の一部を還流させる契約は不正受給
公式サイトは、キャッシュバック、キックバック、実質無料をうたう勧誘業者について、不正行為の可能性があると名指しで注意喚起しています。代行業者から着手金や成功報酬の一部を還流させる契約は不正受給にあたります。
この種の勧誘が成り立ってしまうのは、補助金が入ることを前提に費用を考えてしまうからです。補助金は事業を実施して実績報告を経てから交付されるものであり、しかも支援料は補助対象外です。入ってくるお金を当てにして契約を決める進め方そのものが、勧誘に乗りやすい状態を作ります。
また、補助対象経費の考え方としても、キャッシュバック等で実質的に自己負担を減額する取引は対象外とされています(P.18〜20)。補助率は2/3で、賃金引上げ特例を使う赤字事業者のみ3/4です(P.7〜11)。残りは自己負担するという前提が制度の骨格であり、その自己負担を裏で消す仕組みは制度の前提を壊すものとして扱われます。
| 持ちかけられる話 | 制度上の扱い |
| 実質無料で導入できます | 実質的に自己負担を減額する取引は対象外。不正行為の可能性として公式が注意喚起 |
| 報酬の一部をお返しします | キャッシュバック・キックバックにあたり不正受給 |
| GビズIDを預けてもらえれば代わりに申請します | 補助対象者以外が本人に成り代わって申請手続きをすることは不正 |
| 納品は後日でも書類は先に整えます | 納品されていない物を納品されたことにするのは不正受給の実例として明示 |
| 他の補助金にも同じ内容で出しましょう | 同一内容での国の他補助金との重複受給は不正 |
| 採択を保証します | 審査があり不採択の場合があると要領に繰り返し記載されている |
不正が発覚した場合の処分
交付決定の取消、加算金を付した返還命令、不正内容の公表に加え、補助金適正化法により5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。処分を受けるのは補助金の申請者である事業者自身です。業者に勧められたからという理由で免れられるものではありません。
GビズIDを他人に預けてはいけない
電子申請にはGビズID(プライムまたはメンバー)が必要で、暫定IDでは申請できません。取得に数週間かかることがあるため、早めの取得が推奨されています(P.22)。
ここで注意したいのが、支援を依頼するときにGビズIDのアカウント情報を業者に渡してしまうケースです。公式サイトは、補助対象者以外がGビズIDを共有され本人に成り代わって申請手続きすることは不正であると明示しています。
GビズIDは補助金の申請以外にもさまざまな行政手続きに使われるアカウントです。第三者に預けることは、補助金の不正の問題であると同時に、事業者としての情報管理の問題でもあります。支援を受ける場合でも、申請の操作は事業者自身が行うのが原則です。
| 場面 | 適切な対応 |
| アカウント情報を教えてほしいと言われた | 渡さない。画面共有などで事業者自身が操作する方法を相談する |
| 入力を代わりにやってほしい | 事業者自身が操作し、内容の助言を受ける形にする |
| ID取得も任せたい | GビズIDの取得は事業者自身で行う |
| 登録メールアドレスを業者のものにしたい | 事務局からの重要な通知が届かなくなるため避ける |
GビズIDの取得手順と電子申請の流れはGビズIDと電子申請の記事で扱っています。なお第20回の申請先URLは公募要領P.23の時点で調整中と明記されているため、公式サイトの案内で確認してください。
行政書士と中小企業診断士は何が違うのか
申請支援の担い手としてよく名前が挙がるのが、行政書士と中小企業診断士です。公募要領は支援者の資格要件を定めていないため、どちらでなければならないという決まりはありません。役割の傾向として押さえておくと、依頼先を選ぶときの目安になります。
| 項目 | 行政書士 | 中小企業診断士 | 商工会・商工会議所 |
| おもな役割の傾向 | 官公署へ提出する書類の作成等を業として行う国家資格 | 中小企業の経営診断や助言を担う国家資格 | 小規模事業者の経営支援を行う公的な団体 |
| 期待できること | 書類の形式面の整備、添付資料の要件確認 | 経営状況の分析、事業計画の組み立て | 制度の説明、計画の相談、様式4の発行 |
| 費用 | 事務所ごとに設定 | 事務所ごとに設定 | 相談は無料(会員以外の取扱いは各団体による) |
| 制度上の位置づけ | 公募要領に資格要件の定めはない | 公募要領に資格要件の定めはない | 事業支援計画書(様式4)の発行主体 |
資格の業務範囲の詳細は、各資格の所管官庁や関係団体の情報で確認してください。本記事では、持続化補助金の公募要領に書かれている範囲を超えて、どちらの資格が有利であるといった判断は示しません。
依頼先を選ぶときに見るべきなのは、資格の種類そのものよりも、自社の事業を理解しようとしてくれるかどうかです。業種や商圏の話を聞かずにテンプレートを埋める進め方では、自社の経営状況分析の妥当性という審査の観点に応えられません。初回の相談で何を聞かれたかが、そのまま支援の質の手がかりになります。
実務の観点でいえば、持続化補助金の審査で評価されるのは書類の体裁ではなく計画の中身です。計画審査では、自社の経営状況分析の妥当性、経営方針・目標とプランの適切性、補助事業計画の有効性、積算の透明・適切性が見られます(P.32〜41)。書類を整えるだけの支援では、この部分は埋まりません。
まず無料の公的窓口を使う
対象事業の要件として、商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む事業であることが定められており、事業支援計画書(様式4)の発行が必須です(P.6)。つまり外部の専門家に依頼する場合でも、商工会・商工会議所には必ず関わることになります。まず窓口で相談してみて、そのうえで足りない部分を外部に頼むかどうかを判断するのが順序として自然です。
丸投げは制度上できない
支援を依頼する場合でも、事業者自身が計画の中身を把握していることが前提です。これは心構えの話ではなく、制度上の要件です。
対象事業の要件には、商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む事業であることが含まれており、社外の代理人のみでの相談や依頼は認められていません(P.6)。さらに基礎審査では、小規模事業者自身が主体的に取り組む内容であることが確認されます。この4つの基礎審査要件のいずれかを満たさないと、計画の中身を見てもらう前に失格になります(P.32)。
| 制度上の要件 | 意味すること |
| 商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む事業であること(P.6) | 様式4の発行が必須。窓口との面談がある |
| 社外代理人のみでの相談・依頼は不可(P.6) | 業者に任せきりで窓口に行かない進め方はできない |
| 小規模事業者自身が主体的に取り組む内容であること(P.32) | 基礎審査の要件。満たさなければ失格 |
| 審査は非公開の書面審査でヒアリングなし(P.32) | 提出した書類だけで判断される。書いていないことは評価されない |
採択された後も、事業者自身が動く場面は続きます。交付決定日以降でなければ発注も支出もできないこと、内容変更・中止・廃止には事前承認が必要なこと、実績報告と事業効果報告を期日内に提出すること。これらはすべて事業者の義務です(P.24〜26)。支援の契約がどこまでの範囲をカバーするのかも、契約前に確認しておきたい点です。
採択後の義務の全体像は申請の流れの記事、変更手続きは計画変更承認の記事、1年後の報告は事業効果報告の記事で扱っています。
依頼する前に確認すること
金額の多寡だけでは支援の良し悪しは判断できません。契約の前に、次の点を書面で確認してください。
| 確認事項 | 確認のポイント |
| 業務の範囲 | 計画づくりだけか、採択後の実績報告や事業効果報告まで含むか |
| 費用の内訳 | 着手金、成功報酬、実費の区別。消費税の扱い |
| 成功報酬の基準日 | 採択時か、交付決定時か、補助金の入金時か |
| 不採択のときの扱い | 着手金の返金の有無、再申請を支援する場合の追加費用 |
| 誰が書くのか | 事業者自身が主体になる進め方になっているか |
| GビズIDの取扱い | アカウント情報を渡さずに進められるか |
| 窓口との関係 | 商工会・商工会議所への相談を事業者自身が行う前提になっているか |
| 契約書の有無 | 口頭の約束だけで進めていないか |
確認した内容は口頭で済ませず、契約書や見積書の形で残してください。とくに不採択だったときの扱いと、採択後どこまで対応してもらえるかは、後から認識の違いが出やすい部分です。
費用の総額を考えるときは、補助金が入金されるまでの資金繰りも織り込んでおきます。補助金は事業の実施と実績報告を経てから交付されるため、経費の支払いは先に自己資金で行うことになります。加えて、支援費用は補助対象外なので別途の持ち出しです。補助金は事業年度の収益として計上され課税対象になる点も、資金計画に影響します(P.24〜26)。
依頼先の見極め方についてはコンサルの選び方でも整理しています。
無料で使える公式の支援ルート
費用をかけずに使える支援として、まず商工会・商工会議所があります。制度上も必ず関わる窓口であり、事業支援計画書(様式4)の発行主体です。
| 区分 | おもな該当地域 | 事務局 | 公式サイト |
| 商工会地区 | おもに町村 | 株式会社ニューズベース/全国商工会連合会/各地商工会 | official.jizokukanb.com |
| 商工会議所地区 | おもに市 | 株式会社日本経営データ・センター/日本商工会議所/各地商工会議所 | r6.jizokukahojokin.info |
どちらの地区かは、事業を営む場所の市区町村で決まります。本社の登記地ではありません。市区町村によっては両方が混在する地域もあるため、分からない場合は地域の商工会または商工会議所に問い合わせてください(表紙・P.1、および第19回よくあるご質問 Q1-7を参考情報として参照)。
第20回の様式4の発行受付締切は2026年12月4日で、申請受付締切の2026年12月15日17時より前に来ます(P.3)。この締切を過ぎるといかなる理由でも発行を受けられません(P.23)。窓口は面談を伴い、締切直前は混み合うため、申請受付が始まる2026年11月5日と同時に相談日を確保しておくのが現実的です。
窓口の探し方と地区の判定は商工会と商工会議所の違い、様式4の手続きは様式4の記事にまとめています。
自分で申請する場合の進め方
支援を依頼せずに自分で申請することもできます。審査は提出書類だけで行われるため、書くべきことを押さえていれば外部に頼まなくても計画は作れます。
| 順 | やること | 期限の目安(第20回) |
| 1 | GビズID(プライムまたはメンバー)を取得する | 取得に数週間かかることがあるため早めに |
| 2 | 公募要領を読み、対象者と対象事業の要件を確認する | 着手時 |
| 3 | 販路開拓の課題と取組を決め、経費を8区分に当てはめる | 着手時 |
| 4 | 商工会・商工会議所に相談する | 2026年11月5日の受付開始と同時が目安 |
| 5 | 様式2・様式3を作成し、見積を揃える | 窓口相談と並行 |
| 6 | 事業支援計画書(様式4)の発行を受ける | 2026年12月4日まで |
| 7 | 電子申請システムで申請する | 2026年12月15日 17:00まで |
様式1(申請書)、様式2(経営計画兼補助事業計画①)、様式3(補助事業計画②)、様式5(補助金交付申請書)、様式6(宣誓・同意書)はシステムに直接入力する形で、添付は不要です(P.26〜31)。添付が必要なのは、法人の場合は直近1期の貸借対照表と損益計算書など、個人事業主の場合は直近の確定申告書一式などです。申請方法は電子申請システムのみで、郵送は一切受け付けられません(P.3)。
計画書の書き方は事業計画書の書き方、必要書類は必要書類の記事、審査の観点は審査基準の記事で扱っています。制度の全体像は持続化補助金2026完全ガイドにまとめています。
判断の整理
ここまでの内容を、依頼するかどうかを決めるための観点として並べ直します。
| 観点 | 整理 |
| 費用は補助されるか | されない。応募書類作成費もコンサル費用も対象外(P.11〜21、P.18〜20) |
| 金額の目安はあるか | 公的な基準はない。金額だけでなく業務範囲と契約条件で比較する |
| 丸投げできるか | できない。社外代理人のみの相談・依頼は不可、事業者自身の主体性が基礎審査の要件(P.6、P.32) |
| 無料の窓口はあるか | 商工会・商工会議所。様式4の発行主体でもあり必ず関わる |
| 避けるべき勧誘は | キャッシュバック、キックバック、実質無料、GビズIDの共有、採択の保証 |
| 採択後も費用はかかるか | 契約次第。実績報告や事業効果報告まで含むかを事前に確認する |
支援を受けること自体は問題ではありません。問題になるのは、費用が補助されると誤解したまま契約すること、事業者自身が中身を把握しないまま進めること、そして不正にあたる勧誘に乗ってしまうことです。この3つを避けられれば、外部の力を借りるかどうかは経営判断の問題になります。
不採択になったときの考え方は不採択理由の記事、再挑戦の条件は再申請の記事で扱っています。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月11日。本記事は第20回公募 公募要領 第8版の内容にもとづいています。申請支援の費用には公的な料金基準が存在しないため、本記事では具体的な金額を記載していません。個別の契約条件は依頼先にご確認ください。日程・要件・金額は変更される場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。本記事の内容は採択や補助額を保証するものではありません。