ものづくり補助金は2026年5月終了|後継制度と持続化
記事
公開: 2026年9月11日
更新: 2026年9月11日
読了目安: 3分
公募中 7件
この記事の結論
中小企業庁が運営する支援情報サイト、ミラサポplusのものづくり補助金のページには「ものづくり補助金は2026年5月をもって公募を終了しました」と表示されています。これが公式の一次情報です。
終了したのはどの制度か
中小企業庁が運営する支援情報サイト、ミラサポplusのものづくり補助金のページには「ものづくり補助金は2026年5月をもって公募を終了しました」と表示されています。これが公式の一次情報です。まとめサイトや事業者ブログではまだ募集中のように書かれていることがありますが、公募は行われていません。
ここでいうものづくり補助金の正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」です。公式ホームページ(portal.monodukuri-hojo.jp)は現在も稼働しており、令和8年8月7日付で第23次締切に関する採択結果を公表したことが掲載されています。すでに採択された事業者のための手続き情報が中心で、新規の公募は掲載されていません。
| 項目 | 内容 | 出典 |
| 制度名 | ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(通称:ものづくり補助金) | 公式ホームページ |
| 公募の状況 | 2026年5月をもって公募を終了 | ミラサポplus |
| 最後の受付 | 高付加価値化枠・グローバル枠とも第23次受付終了 | ミラサポplus スケジュール欄 |
| 第23次の採択結果 | 令和8年8月7日に公表 | 公式ホームページ お知らせ |
| 補助率 | 1/2から2/3 | ミラサポplus 補助金の概要 |
| 補助上限額 | 最大4,000万円 | ミラサポplus 補助金の概要 |
すでに採択されている事業者は手続きが続きます
公募が終わっても、採択済みの補助事業は続きます。公式ホームページには公募要領、電子申請、採択結果、補助事業の手引き、事業化状況報告のメニューが残っています。交付決定を受けている事業者は、実績報告や事業化状況報告の期限を引き続き確認してください。
後継は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」
ミラサポplusのものづくり補助金のページは、他の補助金を見るという案内の中に「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」を挙げています。この制度の運営主体は独立行政法人中小企業基盤整備機構で、公式サイトはshinjigyou-monodukuri.smrj.go.jpです。
公式サイトの説明によると、対象になるのは、革新的な新製品・新サービス開発、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制強化に挑戦する中小企業等です。枠は3つに分かれています。
| 枠 | 対象となる事業 | 補助率 | 補助上限額 | 補助下限額 |
| 革新的新製品・サービス枠 | 革新的な新製品・新サービス開発の取組 | 中小企業者1/2(一定条件で2/3)、小規模企業・小規模事業者、再生事業者2/3 | 最大2,500万円(賃上げ特例適用時は最大3,500万円) | 100万円 |
| 新事業進出枠 | 既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出 | 中小企業者1/2(一定条件で2/3) | 最大7,000万円(賃上げ特例適用時は最大9,000万円) | 750万円 |
| グローバル枠 | 海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制強化 | 中小企業者2/3 | 最大7,000万円(賃上げ特例適用時は最大9,000万円) | 750万円 |
括弧内の補助率は、地域別最低賃金引上げ特例の適用による引上げを受ける事業者に適用されると公式サイトに記載されています。補助上限額は従業員数の区分によって段階が分かれており、たとえば新事業進出枠は従業員1人から20人で基本2,500万円(賃上げ特例適用時3,000万円)、21人から50人で4,000万円(同5,000万円)、51人から100人で5,500万円(同7,000万円)、101人以上で7,000万円(同9,000万円)です。
| 枠 | 補助対象経費(公式サイト記載) | 必須の経費 |
| 革新的新製品・サービス枠 | 機械装置・システム構築費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費 | 機械装置・システム構築費 |
| 新事業進出枠 | 上記に建物費を加えたもの | 機械装置・システム構築費または建物費のいずれか |
| グローバル枠 | 上記に海外旅費、通訳・翻訳費を加えたもの | 機械装置・システム構築費または建物費のいずれか |
公式サイトは、応募時に計上している経費がすべて補助対象として認められるわけではないこと、経費区分によって補助上限があることを注記しています。詳細は必ず公募要領で確認してください。
後継制度には厳しい事業計画要件がある
補助上限が大きくなるぶん、事業者が負う約束も重くなります。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公式サイトは、補助事業終了後3年から5年の事業計画において、次のすべてを満たす必要があると明記しています。
| 要件 | 水準 |
| 付加価値額 | 年平均成長率+4.0%以上の増加 |
| 1人あたり給与支給総額 | 年平均成長率+3.5%以上の増加 |
| 事業場内最低賃金 | 地域別最低賃金より+30円以上高い水準 |
目標未達で返還義務が生じる場合があります
公式サイトは「目標未達の場合は補助金の一部または全額の返還義務が生じる場合がありますのでご注意ください」と記載しています。3年から5年にわたって賃上げと付加価値向上を続ける前提の制度であり、投資の回収計画と人件費の見通しを合わせて設計する必要があります。
比較のために書いておくと、小規模事業者持続化補助金の一般型 通常枠には、この種の複数年にわたる成長率の達成義務はありません。対象事業の要件として、事業効果報告書の提出時点の売上高・売上総利益が補助事業終了時と比べて増加する見込みがあることを様式2に記載することが求められますが(公募要領第8版 P.6)、未達を理由に返還を求める規定の書き方とは性格が違います。ただし賃金引上げ特例を選んだ場合は、補助事業終了時点で年平均3.0%以上の賃上げ要件を満たさないと、上乗せ分だけでなく補助金全体が交付されないことがあります(P.7〜11)。
後継制度の第1回公募スケジュール
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公式サイトには、第1回公募を開始したこと、応募期間は令和8年9月30日(水)から令和8年10月30日(金)18時(厳守)であることが掲載されています。公募スケジュール欄では、公募開始が令和8年6月29日(月)、応募締切が当初の令和8年9月30日(水)18時から令和8年10月30日(金)18時へ変更された旨が示されています。
| 項目 | 日付 |
| 公募開始 | 令和8年6月29日(月) |
| 申請受付 | 令和8年9月30日(水) |
| 応募締切 | 令和8年10月30日(金)18:00厳守 |
申請は電子申請システムでのみ受け付けられると公式サイトに明記されています。公募要領、応募申請ガイド、事業計画テンプレートなどの資料が資料ダウンロードのページにまとめられています。また、令和8年熊本地震の被害を受けた熊本県内の補助事業申請者について、第1回公募ではその事情を審査において考慮するとのお知らせも掲載されています。
一方、小規模事業者持続化補助金の一般型 通常枠 第20回は、申請受付開始が2026年11月5日、事業支援計画書(様式4)の発行受付締切が2026年12月4日、申請受付締切が2026年12月15日17時です(公募要領第8版 P.3)。2つの制度は締切の時期が近いため、どちらを軸にするかを早めに決めてください。日程の詳細は第20回のスケジュールにまとめています。
紛らわしい名称を整理する
この領域は名称が似た制度が並んでおり、検索しても混乱しやすくなっています。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公式サイト自身が「『中小企業新事業進出補助金』と『ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金』とは異なる補助金です」と注記しているほどです。
| 名称 | 状況 | 公式サイト |
| ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(通称:ものづくり補助金) | 2026年5月をもって公募終了 | portal.monodukuri-hojo.jp |
| 中小企業新事業進出補助金 | 公募終了。新規の受付は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金へ | shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 第1回公募中(応募締切 令和8年10月30日18時) | shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp |
| 小規模事業者持続化補助金 | 一般型 通常枠 第20回が進行中(締切 2026年12月15日17時) | official.jizokukanb.com/r6.jizokukahojokin.info |
中小企業新事業進出補助金の公式サイトには「本補助金の公募は終了しております。新規の受付は『新事業進出・ものづくり商業サービス補助金』まで」と掲示され、令和8年7月10日付のお知らせで新制度の公募開始が案内されています。また令和8年9月1日付で、第3回公募の交付申請受付が同日18時をもって終了したことが告知されています。
なお、ミラサポplusのものづくり補助金のページには他の補助金として、小規模事業者持続化補助金、デジタル化・AI導入補助金、省力化投資補助金、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、成長加速化補助金、事業承継・M&A補助金、新事業進出補助金が並んで案内されています。制度名を正確に押さえてから公式サイトへ進むのが、遠回りに見えて確実です。
古い情報をそのまま信じない
制度の再編が続いているため、検索で上位に出てくる解説記事が終了済みの制度を現行として説明していることがあります。金額・締切・要件は、必ず各制度の公式サイトと公募要領で確認してください。本記事に書いた数値も、確認日時点のものです。
持続化補助金との比較
小規模事業者にとって現実的な選択肢はどちらか。金額と目的の両面から比べます。持続化補助金の数値は公募要領第8版、後継制度の数値は中小企業基盤整備機構の公式サイトによります。
| 項目 | 小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠 第20回) | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回) |
| 支援の目的 | 販路開拓等の取組、またはそれと併せて行う業務効率化(P.6) | 革新的な新製品・新サービス開発、新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓に向けた国内の輸出体制強化 |
| 補助上限 | 基本50万円(インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円、最大250万円) | 革新的新製品・サービス枠 最大2,500万円、新事業進出枠・グローバル枠 最大7,000万円(賃上げ特例適用時は最大9,000万円) |
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4) | 1/2から2/3 |
| 補助下限 | 公募要領に下限額の定めなし | 革新的新製品・サービス枠100万円、新事業進出枠・グローバル枠750万円 |
| 必須の経費 | 指定なし(ただし広報費・ウェブサイト関連費の単独申請は不可) | 機械装置・システム構築費(枠により建物費でも可) |
| 窓口の関与 | 商工会・商工会議所の事業支援計画書(様式4)が必須(P.6) | 公式サイトに認定支援機関についての案内あり。詳細は公募要領を確認 |
| 申請締切 | 2026年12月15日 17:00(P.3) | 令和8年10月30日 18:00厳守 |
| 事後の義務 | 実績報告、事業終了1年後の事業効果報告(P.24〜26) | 補助事業終了後3年から5年の事業計画で付加価値額・給与支給総額・最低賃金の要件達成 |
この2つは規模も性格も違います。持続化補助金は、いまの事業の販路を広げるための小回りの利く制度です。後継のものづくり系は、新しい製品や新しい市場に踏み出すための設備投資を支える制度で、投資額も事後の約束も一段大きくなります。
小規模事業者はどちらを検討するか
判断の軸は、投資の規模と、事業の性格の2つです。とくに補助下限額は見落とされがちですが、実務では決定的な条件になります。
| 状況 | 検討しやすい制度 | 理由 |
| 投資額が数十万円から百数十万円 | 小規模事業者持続化補助金 | 補助上限50万円から250万円の範囲に収まり、下限額の定めもない |
| いまの商品・サービスをもっと売りたい | 小規模事業者持続化補助金 | 販路開拓等の取組が支援の目的そのもの(P.6) |
| ホームページ・看板・チラシで見込み客を増やしたい | 小規模事業者持続化補助金 | 広報費とウェブサイト関連費が対象区分にある(P.13、P.14) |
| 新製品や新サービスを開発して市場に出したい | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠) | 補助下限額100万円。機械装置・システム構築費が必須 |
| 既存事業とは別の市場に本格的に進出したい | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(新事業進出枠) | 補助下限額750万円と規模が大きい |
| 輸出のために国内の製造拠点を強化したい | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(グローバル枠) | 補助率2/3、補助下限額750万円 |
| 3年から5年の賃上げ計画を約束できない | 小規模事業者持続化補助金 | 後継制度は目標未達時に返還義務が生じる場合がある |
同じ内容で二重には受け取れません
小規模事業者持続化補助金の公募要領は、国が助成するほかの制度を利用している事業と重複する経費を対象外としています(P.18)。また公式サイトは、同一内容で国の他補助金と重複受給する行為を不正の例として挙げており、店舗改装費を持続化補助金と別の補助金の両方で受給するケースを名指ししています。どちらを使うかを決めたうえで、経費と取組を明確に分けてください。判断に迷う場合は窓口に確認を。他制度との併用の考え方はIT導入補助金との併用や省力化投資補助金との併用でも扱っています。
持続化補助金 第20回の要点
ものづくり補助金の代わりを探している事業者向けに、小規模事業者持続化補助金の一般型 通常枠 第20回の要点をまとめます。数値はすべて公募要領第8版によります。
| 項目 | 内容 | 該当箇所 |
| 対象者 | 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下 | P.4 |
| 補助上限 | 基本50万円。インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円、両方で最大250万円 | P.7〜11 |
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4) | P.7、P.11 |
| 対象経費 | 機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費の8区分のみ | P.11 |
| 広報費・ウェブサイト関連費 | それぞれ補助金交付申請額の上限が30万円(税込)。単独申請は不可 | P.13、P.14 |
| 申請方法 | 電子申請システムのみ。郵送は一切不可。GビズIDが必要 | P.3、P.22 |
| 窓口 | 商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む。事業支援計画書(様式4)が必須 | P.6、P.23 |
ものづくり補助金を検討していた事業者がまず戸惑うのが、対象経費の考え方の違いです。持続化補助金の対象経費8区分には、車両、パソコン・タブレットなどの汎用機器、人件費、資格取得費、家賃、通信費が含まれません(P.12、P.18〜20)。設備投資の規模も性格も異なるため、同じ計画をそのまま移し替えることはできません。区分の全体像は対象経費一覧、対象外は対象外経費の記事で確認してください。
いまからの動き方
2つの制度は準備の進め方が違います。持続化補助金は商工会・商工会議所の窓口が起点、後継のものづくり系は公募要領と事業計画テンプレートの読み込みが起点になります。
| やること | 持続化補助金を使う場合 | 後継制度を使う場合 |
| 最初の一歩 | 事業を営む場所の商工会・商工会議所に相談予約を入れる | 公式サイトの資料ダウンロードから公募要領と応募申請ガイドを入手する |
| 電子申請の準備 | GビズID(プライムまたはメンバー)を取得。暫定IDは不可、取得に数週間かかる場合あり(P.22) | 電子申請システムでのみ受付。公式サイトの申請ステップを確認 |
| 必要書類 | 様式1・2・3・5・6はシステム直接入力。様式4は窓口発行。法人は決算書、個人は確定申告書一式(P.26〜31) | 公募要領で確認。事業計画テンプレートと記入例が公開されている |
| 締切 | 様式4の発行受付締切 2026年12月4日、申請受付締切 2026年12月15日17時(P.3) | 応募締切 令和8年10月30日18時厳守 |
| 相談窓口 | 商工会・商工会議所 | 公式サイトのコールバック予約システム |
持続化補助金では、事業支援計画書(様式4)の発行受付締切を過ぎるとどのような理由があっても発行を受けられません(P.3、P.23)。窓口は面談を伴い、締切直前は混み合います。11月上旬の受付開始と同時に相談日を確保してください。様式4の取り方は様式4の記事、全体の手順は申請の流れにまとめています。
代行業者の勧誘には注意してください
制度の切り替え時期は、申請代行をうたう営業が増えます。持続化補助金の公式サイトは、キャッシュバック・キックバック・実質無料を謳う勧誘業者について不正行為の可能性があると注意喚起し、代行業者から着手金や成功報酬の一部を還流させる契約は不正受給であると明記しています。補助対象者以外がGビズIDを共有して本人に成り代わって申請する行為も不正です。発覚時は交付決定の取消・返還命令(加算金付き)・不正内容の公表、さらに補助金適正化法による罰則の対象になります。詳しくは申請代行の費用相場を参照してください。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月14日。本記事の数値・日付は上記の各公式サイトおよび公募要領の確認日時点のものです。制度の再編が続いている分野のため、申請前に必ず各制度の公式サイトと最新の公募要領をご確認ください。本記事は採択や補助額を保証するものではありません。
補助金の申請・手続きを専門家に任せる
補助金は申請書類の作成や事業計画の策定に専門知識が必要です。採択率を高めたい方は、申請代行・申請サポートの専門家への相談も有効です。