持続化補助金の様式4|商工会議所での発行手順と締切
制度・仕組み
公開: 2026年9月11日
更新: 2026年9月11日
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この記事の結論
事業支援計画書(様式4)は、持続化補助金の申請に必要な書類のうち、申請者自身が作成するのではなく、地域の商工会または商工会議所が発行するものです。自分で書いて提出する書類ではないため、自社の作業スケジュールとは別に、窓口側の受付期間と手続きの時間を見込んでおく必要があります。
様式4(事業支援計画書)とは何か
事業支援計画書(様式4)は、持続化補助金の申請に必要な書類のうち、申請者自身が作成するのではなく、地域の商工会または商工会議所が発行するものです。自分で書いて提出する書類ではないため、自社の作業スケジュールとは別に、窓口側の受付期間と手続きの時間を見込んでおく必要があります。
第20回の提出書類を整理すると、様式1(申請書)、様式2(経営計画兼補助事業計画①)、様式3(補助事業計画②)、様式5(補助金交付申請書)、様式6(宣誓・同意書)は電子申請システムに直接入力する形で、添付は不要です。これに対して様式4だけは、窓口で発行を受けてシステムに反映させるという別の流れをたどります(P.26〜31)。
| 書類 | だれが作るか | 提出の方法 |
| 様式1(申請書) | 申請者 | 電子申請システムに直接入力。添付不要 |
| 様式2(経営計画兼補助事業計画①) | 申請者 | 電子申請システムに直接入力。添付不要 |
| 様式3(補助事業計画②) | 申請者 | 電子申請システムに直接入力。添付不要 |
| 様式4(事業支援計画書) | 商工会・商工会議所 | 窓口で発行を受ける。反映方法は地区により異なる |
| 様式5(補助金交付申請書) | 申請者 | 電子申請システムに直接入力。添付不要 |
| 様式6(宣誓・同意書) | 申請者 | 電子申請システムに直接入力。添付不要 |
つまり、申請の準備のうち自分だけで完結しないのが様式4です。ここが全体の日程を決めます。申請全体の流れは申請の流れの記事にまとめています。
なぜ様式4が必須なのか
様式4が単なる添付書類ではないのは、補助対象事業の要件そのものに組み込まれているからです。公募要領P.6は、対象となる事業の要件として次の4つをすべて満たすことを求めており、その2番目に商工会・商工会議所の関与が置かれています。
| 要件 | 内容 |
| 1 | 策定した経営計画に基づく販路開拓等の取組、またはそれと併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組であること |
| 2 | 商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む事業であること(事業支援計画書=様式4の発行が必須)。社外代理人のみでの相談・依頼は不可 |
| 3 | 補助事業実施期間内(交付決定日から2028年3月31日まで)に事業が終了すること |
| 4 | 事業効果報告書提出時点の売上高・売上総利益が、補助事業終了時と比較して増加が見込める事業であること |
要件2に「社外代理人のみでの相談・依頼は不可」と明記されている点が重要です。申請サポートを外部に依頼すること自体が禁じられているわけではありませんが、事業者本人が窓口の支援を受けずに、代理人だけが商工会議所とやり取りして様式4を取るという進め方は想定されていません。
また、審査の基礎審査では「小規模事業者自身が主体的に取り組む内容であること」が確認され、これを満たさない申請は失格になります(P.32〜41)。窓口での相談は、この主体性を自分の言葉で説明できる状態をつくる場でもあります。
代行業者への丸投げは制度の前提と合わない
公式サイトでは、キャッシュバックやキックバック、実質無料をうたう勧誘業者について不正行為の可能性があると注意喚起されています。補助対象者以外がGビズIDを共有され、本人に成り代わって申請手続きを行うことも不正とされ、発覚した場合は交付決定の取消と返還命令に加えて不正内容の公表や罰則の対象になります。支援を受ける場合も、窓口とのやり取りと計画の中身は自社が主体で進めてください。
発行受付締切は申請締切より11日早い
第20回の日程のうち、様式4に関係する部分を抜き出します。公募要領P.3に記載があり、商工会地区の公式サイトの申請ページでも同じ内容が案内されています。
| 項目 | 日付 | 様式4との関係 |
| 公募要領公開 | 2026年5月27日 | 計画づくりに着手できる |
| 申請受付開始 | 2026年11月5日 | 電子申請システムへの入力を開始できる |
| 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 | 2026年12月4日 | この日を過ぎるといかなる理由でも発行不可 |
| 申請受付締切 | 2026年12月15日 17:00 | 様式4を含むすべての提出物を揃えて申請 |
| 採択発表 | 2027年3月頃予定 | 採択通知だけでは事業に着手できない |
この11日間の差は、制度の設計上の意味があります。様式4は窓口が発行する書類であり、窓口側にも確認と作成の時間が必要です。申請締切ぎりぎりに発行依頼が殺到すると窓口が処理しきれないため、あらかじめ前倒しの締切が設けられていると理解しておくと、日程の組み方を間違えません。
実務上の期限は12月15日ではなく12月4日だと考えてください。しかもこれは「発行を受ける期限」ではなく「発行の受付締切」です。窓口は年末に向けて依頼が集中するため、締切当日に駆け込んでも間に合わない可能性があります。
逆算のめやす
公募要領は様式4の発行までに要する日数を示していないため、ここでは確定している日付だけを並べます。何日前に依頼すべきかは窓口の混雑状況によって変わるので、依頼できる状態が整った時点で早めに相談するのが唯一の確実な方法です。
| 段階 | やること | いつまでに |
| 1 | GビズID(プライムまたはメンバー)を取得する。暫定IDは不可で、取得に数週間かかることがある | 受付開始(2026年11月5日)より前に完了させたい |
| 2 | 様式2(経営計画兼補助事業計画①)と様式3(補助事業計画②)の内容を固める | 窓口へ相談する前 |
| 3 | 地域の商工会・商工会議所へ様式4の発行を依頼し、窓口で発行を受ける | 2026年12月4日の受付締切まで |
| 4 | 様式4をシステムに反映させ、添付書類を揃えて申請する | 2026年12月15日 17:00まで |
第20回の日程全体は第20回スケジュールの記事で、GビズIDの取得手順はGビズIDと電子申請の記事で扱っています。
商工会議所地区と商工会地区で手順が違う
様式4をシステムに反映させる方法は、地区によって異なります。ここを取り違えると、発行は受けたのに申請が完成しないという事態になります(P.22〜23)。
| 項目 | 商工会議所地区 | 商工会地区 |
| おもな該当地域 | おもに市 | おもに町村 |
| 事務局 | 株式会社日本経営データ・センター/日本商工会議所/各地商工会議所 | 株式会社ニューズベース/全国商工会連合会/各地商工会 |
| 公式サイト | r6.jizokukahojokin.info | official.jizokukanb.com |
| 様式4の依頼方法 | 商工会議所へ発行を依頼する | 電子申請システム内で発行依頼を行う |
| システムへの反映 | 発行されたPDFを自分でアップロードする | 窓口で発行を受けるとシステムに自動反映される |
商工会議所地区の場合、発行されたPDFを自分でアップロードする工程が最後に残ります。窓口で様式4を受け取った時点では申請は完了していません。受け取ったその日のうちにアップロードまで済ませてしまうのが安全です。
どちらの地区に当たるかは、事業を営む場所の市区町村で決まります。本社の登記地ではなく、事業を実施する場所が基準です。市区町村によっては両方が混在する地域もあり、不明な場合は商工会・商工会議所に確認します。判定の考え方は商工会と商工会議所の違いの記事で詳しく整理しています。
発行までの手順を順番に確認する
公募要領P.22〜23に示された申請の流れのうち、様式4に関係する部分を中心に並べます。
| 順番 | やること | ポイント |
| 1 | GビズID(プライムまたはメンバー)を取得する | 暫定IDは使えません。取得に数週間かかることがあるため早期取得が推奨されています |
| 2 | 電子申請システムに経営計画(様式2)と補助事業計画(様式3)を入力する | 様式4の発行依頼より前に、計画の中身を固めておきます |
| 3 | 地域の商工会・商工会議所へ事業支援計画書(様式4)の発行を依頼する | 商工会地区はシステム内で依頼、商工会議所地区は商工会議所へ依頼します |
| 4 | 窓口で様式4の発行を受ける | 窓口では面談があります |
| 5 | 様式4をシステムに反映させる | 商工会地区は自動反映、商工会議所地区は自分でPDFをアップロードします |
| 6 | 受付締切までに全提出物を揃えて申請する | 2026年12月15日17:00まで。電子申請システムのみで、郵送は一切不可です |
この流れのうち、自分の努力だけで前倒しできるのは手順1と手順2です。手順3から手順5は窓口の受付状況に左右されます。逆に言えば、手順1と手順2を早く終えておくほど、窓口とのやり取りに使える時間が増えます。GビズIDの取得を後回しにすると、計画が固まっているのに申請システムに入れないという事態になりかねません。
手順2が手順3より前に来ている点に注目してください。計画が固まっていない状態で窓口に行っても、支援の対象になる事業なのかどうかを判断してもらえません。まず自分で計画を書き、それを持って相談に行くという順番です。
なお、第20回の申請先URLは公募要領P.23の時点で「現在調整中」と明記されています。受付開始前に、該当する地区の公式サイトで最新の案内を確認してください。
窓口での面談に向けて用意しておくこと
様式4の発行にあたっては窓口での面談があります。何を聞かれるかは窓口や相談の進み方によって変わりますが、計画審査で見られる観点を自分の言葉で説明できる状態にしておけば、話がかみ合いやすくなります。計画審査の観点は公募要領P.32〜41に示されています。
| 計画審査の観点 | 説明できるようにしておきたいこと |
| 自社の経営状況分析の妥当性 | 自社の強みと弱み、現在の顧客層、売上の構成をどう捉えているか |
| 経営方針・目標とプランの適切性 | どの市場のどの顧客ニーズを捉え、売上高や売上総利益をどう増やすのか |
| 補助事業計画の有効性 | その取組が効果を生むと考える客観的な根拠、実現可能性、デジタル活用や資産の継続活用の観点 |
| 積算の透明・適切性 | どの経費区分にいくら計上するのか、その内訳と必要理由 |
審査は非公開の書面審査でヒアリングがありません。つまり、窓口の面談は審査そのものではありませんが、書面だけで伝わる計画になっているかを確認できる貴重な機会です。説明していて自分でも曖昧だと感じた部分は、そのまま審査でも伝わらない部分だと考えてよいでしょう。
また、対象事業の要件として、事業効果報告書提出時点の売上高・売上総利益が補助事業終了時と比較して増加が見込める事業であることが求められ、様式2には定量的な根拠を記載することとされています(P.6)。数字の根拠は面談までに整理しておいてください。書き方の観点は事業計画書の書き方の記事で扱っています。
発行依頼の前に固めておきたい経費の中身
窓口での相談を実りのあるものにするには、経費の組み立てを先に整理しておくことです。第20回の対象経費は8区分のみで、これ以外は対象になりません(P.11〜21)。
| 区分 | 押さえておくポイント |
| 機械装置等費 | 単価50万円(税抜)以上は処分制限財産。取替え更新のみは対象外。発注総額50万円(税込)超は2者以上の見積が必要 |
| 広報費 | 補助金交付申請額の上限は30万円(税込)。この区分だけの単独申請は不可 |
| ウェブサイト関連費 | 補助金交付申請額の上限は30万円(税込)。この区分だけの単独申請は不可 |
| 展示会等出展費 | オンライン展示会・商談会を含む。レンタカー代・ガソリン代・駐車場代は対象外 |
| 旅費 | 国の旅費支給基準に準拠。日当・ガソリン代・タクシー代・高速代などは対象外 |
| 新商品開発費 | 試作原材料やデザイン費。テストマーケティングの内容・結果の記載が必須 |
| 借料 | 事務所家賃は原則対象外。新規賃借の場合のみ対象化の可能性があり、床面積按分の資料が必要 |
| 委託・外注費 | 店舗改装等を含む。自社役員・従業員・3親等以内の親族への発注、フランチャイズ本部との取引は対象外 |
広報費とウェブサイト関連費の上限が定額30万円(税込)になったのは第20回からの変更です。第19回までの交付申請額の1/4という按分ルールを前提にした解説は使えません。古い数字のまま積算して窓口に行くと、そこから組み直すことになります。
あわせて、交付決定日以降に発生し補助事業期間内に支払いが完了した経費だけが対象である点も押さえておいてください。採択通知だけでは着手できません(P.24〜26)。対象経費の詳細は対象経費一覧の記事、対象外の例は対象外経費の記事で確認できます。
様式4をめぐるよくある誤解
様式4は制度の中で独特の位置にあるため、誤解が生まれやすい書類です。公募要領の記載にもとづいて整理します。
| よくある誤解 | 公募要領にもとづく整理 |
| 様式4は自分で書く書類だ | 商工会・商工会議所が発行します。申請者が作成するものではありません |
| 申請締切までに間に合えばよい | 発行受付締切は2026年12月4日で、申請締切より11日早く来ます。過ぎるといかなる理由でも発行されません |
| 様式4をもらえたら採択されたも同然だ | 様式4は申請に必要な書類の1つです。採択は非公開の書面審査で決まり、基礎審査・計画審査・加点審査を経ます |
| 代行業者に任せれば窓口に行かなくてよい | 対象事業の要件に「社外代理人のみでの相談・依頼は不可」と明記されています |
| 本社の住所の商工会議所に行けばよい | 地区は事業を営む場所の市区町村で決まります。本社の登記地ではありません |
| 発行を受けたら手続きは終わり | 商工会議所地区では、発行されたPDFを自分で電子申請システムにアップロードする必要があります |
| 会員でなければ相談できない | 公募要領は会員であることを申請要件としていません。取扱いは窓口に直接確認してください |
最後の項目のように、公募要領に書かれていないことは本記事でも断定しません。窓口ごとの運用に関わる事柄は、地域の商工会・商工会議所に直接確認するのが確実です。
窓口の探し方と、あわせて揃える提出書類
相談先が分からない場合は、次の順序で探します。
| 調べること | 探し方 |
| 市にある商工会議所 | 日本商工会議所の商工会議所検索ページから、所在地で検索する |
| 町村にある商工会 | 全国商工会連合会の都道府県商工会連合会一覧から、該当する県の連合会サイトを開いて検索する |
| 自分の地区がどちらか分からない場合 | 事業を営む場所の商工会または商工会議所に問い合わせる |
窓口が決まったら、提出書類の準備も並行して進めます。申請者の区分によって必要な決算書類が異なります(P.26〜31)。
| 申請者の区分 | 決算を経験している場合 | 決算未経験の場合 |
| 法人 | 直近1期の貸借対照表・損益計算書 | 現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書 |
| 個人事業主 | 直近の確定申告書一式 | 開業届と売上台帳 |
| 特定非営利活動法人 | 貸借対照表・活動計算書と法人税確定申告書 別表一・四 | 収益事業開始届出書と売上台帳 |
特例や加点を使う場合は、さらに書類が増えます。インボイス特例では様式9と適格請求書発行事業者登録通知書の写し等が、賃金引上げ特例では様式7が、赤字事業者として補助率3/4を適用する場合は法人税申告書の別表一・四の写しが必要です。加点を選ぶ場合も、加点ごとに個別の証憑書類が求められます。詳細は必要書類の記事と賃金引上げ特例の記事で扱っています。
窓口に持っていくと話が早いもの
- 様式2と様式3に書いた内容(入力途中でも構いません)
- 直近の決算書類または確定申告書
- 導入したい設備や制作物の見積、または金額のめやすが分かる資料
- 売上をどう増やすかについての、自分なりの数字の根拠
様式4を出したあとに続く手続き
様式4の発行は入口にすぎません。申請から補助金の入金、そして事業終了後の報告まで、期限のある手続きが続きます。第20回受付締切分の期限を並べておきます(P.3、P.22〜26)。
| 段階 | やること | 期限・時期 |
| 申請 | 様式4を含む全提出物を揃えて電子申請する | 2026年12月15日 17:00 |
| 採択発表 | 結果を確認する。採択通知だけでは着手できない | 2027年3月頃予定 |
| 見積書等の提出 | 全計上経費の見積書等(相見積を含む)を提出する | 2028年2月29日 |
| 交付決定 | 審査を経て交付決定を受ける。ここではじめて着手できる | 採択発表からおおむね1か月から2か月 |
| 補助事業の実施 | 交付決定日以降に発注・契約・支出を行い、期間内に支払いまで完了させる | 2028年3月31日まで |
| 実績報告 | 実績報告書を提出し、補助金額の確定を受けて請求する | 2028年4月10日 |
| 事業効果報告 | 事業終了の1年後に事業効果等状況報告を提出する | 公式の案内に従う |
交付決定通知より前の発注・契約・支出はすべて対象外です。採択されたことを知らせる通知が届いても、そこで動くと補助の対象になりません(P.24〜26)。また補助金は精算払いのため、支出はいったん自己資金または借入で立て替えることになります。
事業終了後も、関係書類は5年間の保存義務があり、単価50万円以上の機械装置等や50万円以上のウェブサイト・システム、店舗改装等は処分制限財産として通常は取得日から5年間、処分に事務局の承認が必要です。事業終了1年後の事業効果等状況報告が未提出の場合、次回以降の申請ができなくなります(P.5、P.24〜26)。
入金までの時期は精算払いの記事、実績報告の手順は実績報告の記事で扱っています。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月11日。本記事は第20回公募 公募要領 第8版の内容にもとづいています。窓口ごとの運用(受付方法・面談の進め方・所要日数など)は公募要領に記載がないため本記事では断定していません。日程・要件・金額は変更される場合がありますので、必ず各公式サイトおよび窓口で最新情報をご確認ください。本記事は採択や補助額を保証するものではありません。