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農業の持続化補助金2026|対象になる農業者・使える経費

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この記事の結論

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が販路開拓やそれに伴う業務効率化に取り組む費用の一部を国が補助する制度です。国の中小企業生産性革命推進事業の一環として実施されています(公募要領第8版 P.4、P.42)。

農業で持続化補助金を検討する前に押さえる前提

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が販路開拓やそれに伴う業務効率化に取り組む費用の一部を国が補助する制度です。国の中小企業生産性革命推進事業の一環として実施されています(公募要領第8版 P.4、P.42)。農業に特化した補助金ではなく、商工業者向けの制度である点が出発点になります。

そのため農業者がこの制度を検討するときは、いきなり経費の話に入る前に「自分が補助対象者に当たるか」を確認する順序が安全です。公募要領は補助対象外となる事業形態を列挙しており、その中に「系統出荷のみの個人農業者」と「農事組合法人」が含まれています(P.4)。ここを読み違えたまま計画を作り込むと、窓口で様式4の発行を受ける段階で止まってしまいます。

最初に確認する2点

  • 系統出荷のみの個人農業者は補助対象外と明記されています(P.4)。林業・水産業も同様の扱いです
  • 農事組合法人は補助対象外の事業形態として挙げられています(P.4)。法人形態によって結論が変わります

裏を返せば、自ら販路を持って販売している農業者、加工品を製造している農業者、観光農園や農家民宿のようにサービスを提供している農業者は、商工業者として制度の土俵に上がる余地があります。ただし公募要領は個別の業態ごとの可否までは書き分けていません。判断に迷う場合は、事業を営む地域の商工会・商工会議所に事業の実態を説明して確認してください。制度全体の枠組みは持続化補助金2026完全ガイドにまとめています。

対象になる農業者・ならない農業者の分かれ目

補助対象者は、日本国内に所在し、次の3つをすべて満たす小規模事業者等です(P.4)。第一に業種別の従業員数基準を満たすこと、第二に資本金または出資金5億円以上の法人に直接または間接に100%の株式を保有されていないこと(法人の場合)、第三に確定している直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないことです。

確認項目公募要領の記載農業で注意する点
事業形態会社・会社に準ずる営利法人、個人事業主(商工業者)、一定要件を満たす特定非営利活動法人株式会社・合同会社などの農業法人は形態としては該当し得ます
対象外の事業形態系統出荷のみの個人農業者、農事組合法人、医療法人、学校法人、社会福祉法人、一般社団・公益社団法人、一般財団・公益財団法人、宗教法人、協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)、任意団体ほか系統出荷のみと農事組合法人が農業に直結します
創業の状況申請時点で開業していない創業予定者は対象外(開業届の開業日が申請日より後の場合を含む)新規就農で開業届を出す前の段階では申請できません
過去の採択歴過去に採択・実施し様式第14の事業効果および賃金引上げ等状況報告書が未提出の事業者は対象外過去回の報告義務が残っていないか先に確認します

系統出荷のみかどうかの考え方

公募要領が対象外として書いているのは「系統出荷のみの個人農業者」です。「のみ」という限定が付いている点が重要で、出荷先が農協等への系統出荷だけで完結しているかどうかが読みどころになります。自分で直売所に出す、ECで売る、飲食店や小売店に直接卸す、加工して売るといった販売の柱を持っている場合は、商工業者としての実態があると説明できる可能性があります。

ただし、どこからが「のみではない」と評価されるかの基準値は公募要領に書かれていません。本記事でも独自の線引きは示しません。売上構成や販売チャネルの実態がわかる資料(直売所の売上台帳、ECの売上明細、取引先との請求書など)を持って窓口に相談し、地区の商工会・商工会議所の判断を仰いでください。個人事業主としての申請要件は個人事業主の持続化補助金でも解説しています。

常時使用する従業員の数え方

申請要件で使う「常時使用する従業員」は、中小企業基本法および労働基準法第20条の解雇予告を要する者を指します。日雇い、2か月以内の期間を定めて雇用される者、季節的業務に4か月以内の期間で雇用される者、試用期間中の者は含みません。会社役員と同居の親族従業員も含みません。パートタイム労働者は含み、派遣社員は含みません(P.4。パート・派遣の扱いは第19回よくあるご質問 Q2-3、Q2-4を参考情報として参照)。

農業では収穫期だけ人手が増える経営が珍しくありません。季節的業務に4か月以内で雇用される方が数に入らない点は、繁忙期に人数が膨らむ経営体にとって実務上の意味があります。人数の数え方は対象者と小規模事業者の定義で詳しく整理しています。

業種区分の判定で従業員数の上限が変わる

小規模事業者かどうかは業種区分ごとの従業員数で判定します。区分は現に行っている事業、または予定している業態で判断します(P.4)。農業経営では生産・加工・直売・観光と複数の顔を持つことが多く、どの区分になるかで上限人数が変わります。

業種常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

たとえば直売所での小売が主たる事業と評価されれば商業・サービス業の5人以下、加工品の製造が主たる事業と評価されれば製造業その他の20人以下、農家民宿のような宿泊事業であれば宿泊業の20人以下というように、上限が3倍以上変わることもあり得ます。自己判断で有利な区分を選ぶのではなく、事業の実態にもとづいて窓口と確認する順序が確実です。

区分の判定でつまずかないために

  • 主たる事業が何かを、売上構成と作業時間の両面で説明できるようにしておきます
  • 確定申告書の事業区分、直売所やECの売上明細など、実態を裏づける資料を用意します
  • 複数の事業を営む場合は、区分の判定も様式4の発行も同じ窓口で完結させます
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農業で使える対象経費8区分の当てはめ

対象経費は次の8区分のみで、これ以外は対象外です(P.11〜21)。農業経営でよくある取組を、区分の考え方に当てはめて整理します。金額の目安は公募要領に書かれていないため本記事でも示しません。書いてあるのは区分ごとのルールだけです。

区分公募要領の主なルール農業での当てはめの例
機械装置等費単価50万円(税抜)以上は処分制限財産。取替え更新のみは対象外。発注総額50万円(税込)超は2者以上の見積必須。中古品は50万円未満のみで金額を問わず2者以上の見積が必要加工品を作るための調理・加工設備、選果や包装の機器など、新たな販路開拓に直結する設備
広報費補助金交付申請額の上限は30万円(税込)。この区分だけの単独申請は不可。単なる会社PR・求人広告は対象外直売所や加工品のチラシ、パンフレット、新聞折込など
ウェブサイト関連費補助金交付申請額の上限は30万円(税込)。単独申請は不可。コンサル・アドバイス費用や電子書籍出版費は対象外産直サイトの構築、注文フォーム、予約システム、顧客管理ソフトなど
展示会等出展費オンライン展示会・商談会を含む。レンタカー代・ガソリン代・駐車場代は対象外。国の助成を一部でも受けるものは対象外食品や農産物の商談会、物産展への出展料など
旅費国の旅費支給基準に準拠。エコノミークラスまで。日当・ガソリン代・タクシー代・高速代・付加料金は対象外商談会や販路開拓のための出張旅費
新商品開発費試作原材料・デザイン費。使い切りが前提。テストマーケティングや市場調査の内容と結果の記載が必須で、未記載は対象外加工品の試作原材料、パッケージデザイン
借料事務所家賃は原則対象外。新規賃借の場合のみ対象化の可能性があり、床面積按分資料が必要イベント出店時の機材借料など
委託・外注費店舗改装等を含む。自社役員・従業員・3親等以内の親族への発注、フランチャイズ本部との取引は対象外。応募書類作成費は対象外直売所の改装工事、加工の一部外注など

農業では家族経営が多いため、委託・外注費の「3親等以内の親族への発注は対象外」という規定に注意が必要です。身内の事業者に工事や制作を頼む計画は、対象外になる可能性があります。区分ごとの詳細は対象経費一覧を参照してください。

直売・ECで誤りやすい30万円ルール

第20回でとくに間違えやすいのが、広報費とウェブサイト関連費の上限です。第19回までは「補助金交付申請額の1/4(最大50万円)」という按分ルールでしたが、第20回では両区分とも「補助金交付申請額の上限は30万円(税込)」という定額に変わりました(P.13、P.14)。ウェブで見かける1/4という説明は第19回以前の情報なので、第20回の計画にそのまま当てはめると計算が合いません。

項目第19回まで第20回(公募要領第8版)
広報費の上限補助金交付申請額の1/430万円(税込)の定額
ウェブサイト関連費の上限補助金交付申請額の1/4(最大50万円)30万円(税込)の定額
単独申請不可不可(P.13、P.14)

産直サイトやネットショップを作ることだけを目的に申請することはできません。ウェブサイト関連費は単独申請が認められていないため、直売所の改装や加工設備の導入、展示会出展など、別の区分の取組と組み合わせた計画にする必要があります。

区分の取り違えに注意

ホームページ制作、システム開発、POSソフト、顧客管理ソフトはいずれもウェブサイト関連費の区分です。委託・外注費や機械装置等費に振り分けるものではありません(第19回よくあるご質問より。参考情報)。産直サイトの構築費を外注費として計上すると、区分の誤りとして指摘される可能性があります。

ホームページやECの扱いはホームページ作成と補助金ECサイト構築の扱いでも詳しく扱っています。

農業でとくに気をつけたい対象外経費

公募要領は対象外経費を具体的に列挙しています(P.18〜20)。農業経営で計画に入れてしまいがちなものを抜き出します。

対象外の経費公募要領の記載
自動車等の車両自動車、フォークリフト、キッチンカー、除雪車、キッチントレーラー等。車両本体は不可。既存車両の改装部分のみ委託・外注費で対象化できる場合がある
通常の事業活動費用仕入、老朽化した設備の単純な取替え、事務机・応接ソファ等
消耗品名刺・文房具・インク・用紙・段ボール・梱包材・化粧品等
販売目的の製品調達販売・有償レンタル目的の製品調達、有料教材の制作費、電子書籍・本の出版費
不動産・土地関連不動産の購入・取得費・修理費、駐車場代、保証金、敷金、仲介手数料
人件費・謝金役員報酬、直接人件費、謝金、雑役務費(アルバイト代・派遣料等)
専門家費用税理士・公認会計士・弁護士費用(インボイス制度対応のための専門家相談費用のみ例外的に委託・外注費で対象)、コンサルティング・アドバイス費用
その他光熱水費・通信費、振込手数料・決済手数料、借入金利息、免許・特許等取得費、講習会・セミナー参加費、資料購入費、雑誌購読料・新聞代・団体会費、茶菓・飲食・接待費

農業機械については、公募要領の対象外リストに明記されているのは自動車、フォークリフト、キッチンカー、除雪車、キッチントレーラーです。個別の農機具がどう扱われるかは要領に書き分けがないため、本記事では可否を断定しません。あわせて「老朽化した設備の単純な取替え」は対象外と明記されているため、既存設備の更新だけを目的とした計画は成り立たないという点は確実です。判断が割れそうな設備は、見積書と仕様がわかる資料を用意して窓口に相談してください。

対象外の考え方は対象外になる経費、機械の扱いは機械装置等費の範囲にまとめています。

補助率と上限額、農業者が使いやすい特例

補助上限と補助率は次のとおりです(P.7〜11)。上限50万円を使い切るには75万円の対象経費が必要という関係になります。

区分補助上限補助率
基本50万円2/3
インボイス特例を適用50万円の上乗せ2/3
賃金引上げ特例を適用150万円の上乗せ2/3(赤字事業者は3/4)
両方の特例を適用200万円の上乗せ(合計最大250万円)2/3(赤字事業者は3/4)

特例の上乗せは、補助事業終了時点で要件を満たさないと交付されません。上乗せ部分だけでなく全体が不交付になる場合もあると明記されています(P.7〜11)。安易に上乗せを狙うと、事業終了後に想定外の負担が生じる可能性があります。

インボイス特例

補助事業終了時点で適格請求書発行事業者の登録を受けており、かつ2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者だった、または2023年10月1日以降に創業した事業者が対象です(P.8)。過去に通常枠のインボイス特例またはインボイス枠で採択・実施済みの事業者は対象外です。免税事業者から課税事業者に移行した農業者は該当し得る区分です。詳細はインボイス特例の解説を確認してください。

賃金引上げ特例

2027年4月1日から補助事業実施期限日である2028年3月31日までの期間と、その前年同月の12か月を比較し、従業員1人あたりの給与支給総額を年平均3.0%以上増加させる事業者が対象です(P.9〜11)。ここでいう従業員は非常勤を含み、代表者・役員・専従者は除きます。申請要件の「常時使用する従業員」とは基準が違うため混同しないでください。直近1期または直近1年の課税所得金額がゼロ以下の赤字事業者は、補助率が3/4になり、重点政策加点のうち赤字賃上げ加点が自動で適用されます。家族経営で従業員を雇っていない場合はこの特例の土俵に乗らないため、上限は基本50万円とインボイス特例の範囲で考えることになります。詳しくは賃金引上げ特例の解説をご覧ください。

事業計画で農業者が書くべき観点

審査は非公開の書面審査で、ヒアリングはありません。基礎審査の4要件を満たさないと失格になり、そのうえで計画審査、加点審査と進みます(P.32〜41)。窓口で口頭で補える場面がないため、書面だけで事業の輪郭が伝わるかが勝負になります。

計画審査の観点農業で書き込みたい内容
自社の経営状況分析の妥当性作付面積・出荷先の構成・販売単価の推移など、手元の数字で現状を説明する
経営方針・目標とプランの適切性市場や顧客のニーズを捉え、売上高・売上総利益の増加を目指す方針になっているか
補助事業計画の有効性客観的な根拠、実現可能性、デジタル活用、取得資産の継続的な活用まで書く
積算の透明・適切性見積の内訳が具体的で、一式のような内訳不明な記載になっていない

対象事業の要件として、事業効果報告書の提出時点の売上高または売上総利益が補助事業終了時と比較して増加する見込みであることが求められ、様式2に定量的な根拠を書く必要があります(P.6)。天候で収量が変動する農業では、数量と単価のどちらで伸ばすのかを分けて書くと根拠が組み立てやすくなります。

過去に採択された方は減点調整があります

過去に採択されたことがある場合、「過去と明確に異なる新たな事業か」が審査対象となり、過去の実施回数に応じて段階的な減点調整があります(P.32〜41)。前回の続きに見える計画は不利になります。再申請の条件は再申請の可否で整理しています。

加点は重点政策加点5種と政策加点11種から、それぞれ最大1種類ずつ、合計2種類まで選べます。3種類以上を選ぶと加点対象外になる点に注意してください(P.32〜41)。過疎地域加点や地方創生型加点、事業承継加点など、地域で農業を営む方が該当し得る項目もあります。一覧は加点項目の解説を参照してください。書き方の型は事業計画書の書き方にまとめています。

申請の流れと様式4の締切

申請は電子申請システムで行い、郵送は受け付けられません。手順は次のとおりです(P.22〜23)。

順番やること注意点
1GビズID(プライムまたはメンバー)を取得暫定IDは使えません。取得に数週間かかるため早めに着手します
2経営計画(様式2)・補助事業計画(様式3)を入力様式1・2・3・5・6はシステムに直接入力し、添付は不要です
3商工会・商工会議所へ事業支援計画書(様式4)の発行を依頼面談があります。発行の受付締切は2026年12月4日です
4受付締切までに全提出物を揃えて申請2026年12月15日17時が締切です
5採択後に全計上経費の見積書等を提出提出期限は2028年2月29日です
6交付決定を受けてから事業に着手採択通知だけでは着手できません
7実績報告書を提出し補助金額の確定・請求・受領提出期限は2028年4月10日です
8事業終了1年後に事業効果報告書を提出未提出だと次回以降の申請が制限されます

地区によって様式4の手続きが違います。商工会地区はシステム内で発行依頼を出し、窓口で発行を受けるとシステムに自動反映されます。商工会議所地区は発行されたPDFを自分でシステムにアップロードします。様式4の発行受付締切である2026年12月4日を過ぎると、いかなる理由があっても発行を受けられません(P.3、P.23)。農村部は商工会地区であることが多いため、まずは地元の商工会に連絡するのが近道です。地区の見分け方は商工会と商工会議所の違いにまとめています。

なお、同一事業者が同一の受付締切回に応募できるのは1件のみです。代表者が同じ複数法人、個人事業主と兼務する法人での重複申請、複数屋号での重複応募はいずれも不可で、発覚した場合は遡って不採択または採択取消となります(P.22〜23)。農業と加工販売で屋号を分けている場合は、どちらか一方での申請になります。

採択された後に続く義務

採択は終わりではなく、むしろここから義務が始まります。公募要領は補助事業者の義務として次の内容を挙げています(P.24〜26)。見積書等の提出期限である2028年2月29日を過ぎると採択が取り消されること、交付決定通知前の発注・契約・支出はすべて対象外であること、内容の変更・中止・廃止には事前の承認が必要で原則として計画にない新規費目の追加はできないこと、実績報告書等を期日内に提出しないと交付決定が取り消されることです。

財産の扱いにも制限があります。単価50万円以上の機械装置等、50万円以上のウェブサイトやシステム、店舗改装等は処分制限財産に当たり、通常は取得日から5年間、処分に事務局の承認が必要です。取得した財産は納品前後の写真記録を残し、第20回持続化である旨の表示(シール等)が必要です。関係書類は事業終了後5年間の保存義務があり、会計検査院等の検査対象になります。補助金は事業年度の収益として計上され課税対象になる点も、農業所得の申告に関わるため押さえておきたいところです。財産の扱いは取得財産の処分制限で詳しく扱っています。

そして事業終了1年後には事業効果等の状況報告が必須です。未提出の場合や提出後1年が経過していない場合は、次回以降の申請が制限されます(P.5、P.24〜26)。継続的に制度を活用したい場合は、この報告を確実に出すことが次の申請権につながります。報告の実務は事業効果報告にまとめています。

着手前のチェックリストと相談先

ここまでの内容を、着手前に確認する順番で並べ直します。

確認すること判断の材料
系統出荷のみになっていないか直売所・EC・直接卸・加工販売などの売上がわかる資料
事業形態が対象外に当たらないか農事組合法人など対象外の形態でないことの確認
業種区分と従業員数主たる事業の説明と、常時使用する従業員数の算定
過去の報告義務過去に採択歴があれば様式第14の提出状況と経過期間
計画の中身ウェブサイト関連費の単独申請になっていないか、単純な設備更新になっていないか
日程様式4の発行受付締切2026年12月4日から逆算した相談日の確保
資金繰り補助金は精算払いのため、いったん全額を自己資金で支払う必要があること

相談先

  • 事業を営む市区町村の商工会または商工会議所(様式4の発行と計画の相談)
  • 商工会地区の公式サイト official.jizokukanb.com(事務局は株式会社ニューズベース、全国商工会連合会、各地商工会)
  • 商工会議所地区の公式サイト r6.jizokukahojokin.info(事務局は株式会社日本経営データ・センター、日本商工会議所、各地商工会議所)

支払いと資金繰りのルール

補助金は精算払いです。交付決定を受けたあと、いったん自己資金で全額を支払い、実績報告を経て補助金額が確定してから請求・受領する流れになります。経費の支払いは銀行振込が原則で、1取引10万円(税抜)を超える現金払いは認められません。小切手・手形・相殺決済も不可です(P.11〜21)。商品券・金券・仮想通貨・ポイントでの支払いも対象外です。

見積のルールも押さえておきます。発注総額が1件あたり50万円(税込)を超える場合は原則として2者以上の相見積りが必要で、中古品は金額を問わず全件で2者以上の見積が必要です。中古品はそもそも50万円未満のものに限られ、オークションや個人からの購入は認められません(P.11〜21)。農業機械の中古購入を検討する場合は、この条件が壁になりやすい部分です。見積の実務は見積書と相見積のルール、入金時期は精算払いと入金時期で扱っています。

公式サイトでは、キャッシュバックやキックバック、実質無料をうたう勧誘業者について注意喚起が出ています。代行業者から着手金や成功報酬の一部を還流させる契約は不正受給に当たり、GビズIDを共有して本人に成り代わって申請させる行為も不正と明記されています。発覚した場合は交付決定の取消と加算金付きの返還命令、不正内容の公表に加え、補助金適正化法にもとづく5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。支援を受けるかどうかの判断材料はコンサルの選び方にまとめています。

出典・参考情報

最終更新日: 2026年9月11日。本記事は第20回公募 公募要領 第8版の内容にもとづいています。日程・要件・金額は変更される場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。補助対象になるかどうかの最終的な判断は事務局と窓口が行うもので、本記事は採択や補助額を保証するものではありません。

よくある質問(FAQ)

A

一律に対象、または一律に対象外というものではありません。公募要領第8版 P.4は補助対象外の事業形態として「系統出荷のみの個人農業者」を明記しており、農協等への系統出荷だけで完結している個人農業者は対象になりません。農事組合法人も対象外です。一方で、直売やECなど自ら販路を持って商工業を営んでいる場合は、小規模事業者の要件を満たせば申請できる余地があります。判定は事業を営む地域の商工会・商工会議所に確認してください。

A

公募要領が対象外としているのは「系統出荷のみ」の個人農業者で、「のみ」という限定が付いています。自ら販売の柱を持っている場合は商工業者としての実態を説明できる可能性があります。ただし、どの程度の割合なら該当するかという基準値は公募要領に書かれていません。直売所の売上台帳、ECの売上明細、取引先との請求書など実態がわかる資料を持参して窓口で確認してください。

A

法人の形態によって結論が変わります。公募要領P.4は補助対象になり得る形態として会社および会社に準ずる営利法人(株式会社、合名・合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合、士業法人)を挙げる一方、補助対象外の形態として農事組合法人を明記しています。あわせて、資本金または出資金5億円以上の法人に直接または間接に100%の株式を保有されていないこと、確定した直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないことも要件です。

A

業種区分により、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下です(P.4)。ここでいう常時使用する従業員には、季節的業務に4か月以内の期間を定めて雇用される方、日雇い、2か月以内の期間雇用、試用期間中の方は含みません。会社役員と同居の親族従業員も含みません。パートタイム労働者は含み、派遣社員は含みません。

A

公募要領が対象外の車両として明記しているのは、自動車、フォークリフト、キッチンカー、除雪車、キッチントレーラー等です(P.18〜20)。個別の農機具の可否は要領に書き分けがないため、本記事では断定しません。ただし「老朽化した設備の単純な取替え」は対象外と明記されており、既存設備の更新だけを目的とした計画は成り立ちません。見積書と仕様がわかる資料を用意して窓口に相談してください。

A

できません。ウェブサイト関連費は、この区分だけを計上した単独申請が認められていません(P.14)。また第20回では、この区分の補助金交付申請額の上限が定額30万円(税込)に設定されています。第19回までの「交付申請額の1/4」という説明は古い情報です。直売所の改装や加工設備の導入、展示会出展など、他の区分の取組と組み合わせて計画を立ててください。

A

新商品開発費の区分で試作原材料やデザイン費が対象になります。ただし使い切りが前提で、テストマーケティングや市場調査の内容と結果を記載することが必須であり、未記載の場合は対象外になります(P.11〜21)。また、販売目的や有償レンタル目的の製品調達は対象外です。試作と販売用の仕入を混ぜて計上しないよう、内訳を分けて記載してください。

A

いいえ。採択通知を受け取っただけでは着手できません。採択の後に全計上経費の見積書等を提出し、審査を経て交付決定を受ける必要があります。補助の対象になるのは交付決定日以降に発生し、補助事業期間内に支払いが完了した経費だけです(P.24〜26)。交付決定は採択発表からおおむね1か月から2か月かかります。支払いは銀行振込が原則で、1取引10万円(税抜)を超える現金払いは認められません。

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本記事の監修

齊木祐介(株式会社ASI 代表取締役)

AI・ロボティクスの導入支援、補助金・助成金の活用支援、専門メディアの運営など複数事業を統括。実務で得た知見をもとに、本サイトの情報を監修しています(運営:株式会社ASI)。

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